2001年度夏学期 試験問題

2001.7.31 90分 松原望


  持ち込み可 :テキスト(副読本を含む)、自筆ノート、電卓 
  持ち込み不可:ノートをコピーしたものの類
  問題順に解答を書くこと。       
      文 系 は [1] [2] [3] を 含 む 7 題 を 選 択

[1] 過去のある基準年を 100 とした賃金水準のデータが下記のようにあるとき、それをグラフとして表示したい。このため
    a) たて軸の最小値を 0 とする、 b) たて軸の最小値を 100 とする
2 つの方法が考えられるが、b) には欠点があるといわれる。それは何か。

1 2 3 4 5 6 7
賃金水準 102.0 103.1 103.5 105.7 106.5 107.7 108.9

[2] 不偏推定を、「正確」と「精確」(精度が高い)の 2 つのことばおよび概念図を用いて説明しなさい。

[3] 哲学的に対立する 2 つの考え方;
    a) 部分は全体の一部でしかなく、部分から全体を知ることはできない、
    b) 部分は全体の性質を反映し、部分から全体を知ることがある程度可能である、
のそれぞれに対応して 2 つの統計的方法がある。それぞれ 100 字前後で説明しなさい。

[4] A 国、B 国の選手がある体操競技の国際大会へ出場した。審判委員は A, B, C, D, E 国出身で、A 国選手に対する評価は 10, 8, 7, 6, 7, B 国選手に対する評価は 4, 10, 6, 6, 8 であった。この評価の問題点を指摘し、平均的評価および評価のばらつきを測るためのできるだけ客観的かつ説得力ある方式を考案して、それを計算しなさい。

[5] y の x への(ふつうの)回帰係数 byx と、x の y への回帰係数 bxy の関係を相関係数 r を用いて表わしなさい。このことから r が ±1 に近いとき、2 つの回帰直線は同一の図の上ではほとんど一致することを示しなさい。

[6] ある企業は異なった地域を担当する 2 つの事業本部 A, B を持ち、7 個の同一種類のプロジェクトを A, B にそれぞれ 3, 4 個担当させている。プロジェクトの成功確率は p = 0.6 とし、どのプロジェクトの成否も互いに独立とする。
    (a) A, B の成功数がそれぞれ 2, 3 個となる確率、
    (b) 成功数の和が 5 個となる確率
を求めなさい。

[7] 確率変数 X は 1, 2 の値を確率 3/4, 1/4 でとり、同じく Y は 1, 2, 3 の値を 1/2, 1/3, 1/6 でとり、かつ両者は独立とする。E(Y/X) を求めなさい。 〔ヒント〕1/X

[8] ある政策に対する母集団の賛成率 p をサンプルから標準偏差 1.5%で求めたい。
    a) 近い過去の調査で p は 0.7 程度とわかっている場合
    b) p の値につき大略の事前情報もない場合
おおよその最小必要サンプル数(「サンプルサイズ」)をそれぞれ求めなさい。

[9] メンデルの法則に対して、データが「フィットしすぎ」であるという指摘があるが、仮説検定を用いて「フィットしすぎ」か否かを判定する基準を提案しなさい。

[10] t 分布は標準正規分布に近い。その数理統計学的理由を述べなさい。

* この試験の解説・略解については、8/3ころ
      http://www.qmss.jp/portal/
  にアクセスして下さい。


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